蓮代寺窯 1847(弘化4)~1865(慶応元)年
蓮代寺窯は、小松の松屋菊三郎が主宰しておこした窯です。菊三郎は藩の典医の子でしたが、小松の旧家松屋の養子となりました。天保4年(1833)に粟生屋源右衛門について製陶を学び、その後京都へ出て尾形周平に師事し、本格的に製陶と陶画を始めました。弘化3年(1846)に帰郷し、小野窯、松山窯で陶業に従事し、同4年(1847)粟生屋源右衛門とともに能美郡蓮代寺(現小松市蓮代寺町)の地で開いたのが、この窯の始まりです。主な陶工には、源右衛門のほかに川尻嘉平、中小路七蔵、大蔵清七らが参加したと言われています。作風の特徴は、土混じりの陶器質の素地に白化粧の釉薬を施して、色絵付け映えするように工夫しているものが多いです。KAM 能美市九谷焼美術館 陶工・陶商・作家一覧