初代 武腰 泰山 1879(明治12)~1946(昭和21)年
初代 武腰泰山は、初代 武腰善平の三男で、幼少の時から父に陶画を学び、実際に陶磁器に上絵をつけるようになってから、泰山と号しました。作品は花鳥、山水、人物を繊細な運筆で巧みに描き、赤絵、金さしなどの手法を織り込み、また和洋の絵の具を使いわけるなど、上絵で描けぬものがないとまでいわれた陶画工でした。画風には「庄三風」の柔らかさと深みがあり、その落ち着いた感じは誰をも引き込むような魅力があるといわれます。特に、割取で描かれた通称「田舎山水」という田園風景は彼の作品の右に出るものがなかったといわれます。門人には小松の二木紫石、三代 川尻善平のほか、中嶋珠光も幼少のころ手ほどきを受けたといわれます。KAM 能美市九谷焼美術館 陶工・陶商・作家一覧