能美九谷について
九谷焼は石川県の南加賀を中心に生産される華やかな色絵の磁器です。
能美九谷の成り立ちは200年以上前に加賀藩特有の十村役(とむらやく)という
10ヶ所ほどの村を取り仕切る仕事をしていた若杉の瓦職人林八兵衛が、
京焼の名工、青木木米(あおきもくべい)の門弟であった本多貞吉を招き入れ、
若杉窯を築いたのが始まりと言われています。再興九谷の窯として
有名な吉田屋窯が開窯する10年以上前のことでした。
当時すでに量産化のシステムを採用し、主に日用品を製造していたことは
今日も産業九谷の中心である能美市の起源でもあります。
貞吉が各地で陶石を扱ってきた経験を活かして、花坂村六兵衛山(通称モロミ山)に
良質な陶石を発見したことは、若杉窯だけでなく、その後の九谷焼の生産基盤を
確かなものにする礎となっています。
若杉窯 裏銘 角福
染付霊獣文皿
口径30.5/高6.5cm
江戸後期~明治
能美市九谷焼美術館 |五彩館|
若杉窯 銘「左若」
染付見込山水図深鉢
口径33.0/高16.0cm
1811(文政8)~1875(明治8)年
能美市九谷焼美術館 |五彩館|
若杉窯
色絵牡丹図台鉢
口径23.0/高14.8cm
1811(文政8)~1875(明治8)年
能美市九谷焼美術館 |五彩館|