森 一正
1900(明治33)~1979(昭和54)年
1900(明治33)年12月28日大長野に生まれる。県立工業学校教師の安達陶仙や山代の北出窯に来た富本憲吉に師事して陶画家としての腕を磨く。
1937 昭和12) 年九谷焼上絵作家としては数少く寺井野町内では初の国展入選を果たす。このあとも各種の展覧会に入選入賞を受け、期輩たちの奮起を促して多数の人々の入選入賞のきっかけとなる。
1942(昭和17)年商工者から指定されて芸術保存作家となる。戦前戦中の厳しい中を寺井小学校や寺井工業補修学校の講師や助手を勤めながら画筆をもつ。
1946(昭和21) 年選ばれて国展審査員となる。その後日展、新匠工芸展を経て一水会陶芸部委員となる。翌年には天皇北陸御巡幸の際御前揮毫を行う。
1948(昭和23)年には寺井の自宅に工房を建てたが、後に棟方志功がこれに九谷芸韻塾と命名したという。この工房は後進育成のもので、藤原繁、木川泉山、長三吉、川畠仁之らの多数の名工を生んだ。
1973(昭和48)年寺井町無形文化財(工芸)第1号に認定される。
1979(昭和54) 年10月24日78歳で残した。