二代 武腰 善平 1873(明治6)~1935(昭和10)年
二代武腰善平は1873年(明治6)10月12日に、九谷庄三の弟子300人中の第一人者と謳うたわれた初代武腰善平(1843~1907)の長男として生まれました。初代善平の姉しづは九谷庄三の妻であることから、二代善平は庄三夫妻から格別の薫陶を受けたと伝えられています。そのような父初代善平のもとで二代善平は、幼少の時より陶画を学んできました。初代善平の三男は初代泰山で、二代善平の弟にあたります。初代善平の子どもたちへの指導は厳しく「根気強く」と「工人に恥じぬ仕事を」のふたつを身をもって修業させたといわれています。 二代善平は父から指導を受けた庄三風の彩色金襴手や赤絵細描などを巧みとし、九谷の伝統技法を維持伝承した名匠のひとりです。大正時代には楽焼をはじめたといいます。1935年(昭和10)63歳で歿しました。現在、日展で活躍中の現代九谷焼作家武腰一憲氏の曽祖父にあたります。KAM 能美市九谷焼美術館 陶工・陶商・作家一覧