ろくろによる成形技術について
ろくろによる成形技術について
ろくろの起源は古く中国の青銅器時代にはすでに広く使用されていたと言われ、日本では古墳時代の中頃に朝鮮半島から伝えられたとされています。ろくろの動力は時代とともに変わってきましたが、ろくろを使い陶器を作る作業は未だに熟練を要する作業であり、職人技とも言えます。陶土に比べて磁土は粘り気が少ないので、技術力がないと分厚いものしか作れません。さらに乾燥工程で割れやすく牛ベラなどの道具を使うことで手早く均一の厚さを出し、土に圧力を加え締めることで形の崩れや乾燥後の割れ防止などの工夫がされています。
回転は時計回り(右回転)が一般的ですが、一部地域では反時計回り(左回転)のろくろが用いられている地域もあります。九谷焼では削りの作業をする時のみ反時計回り(左回転)にします。
ろくろの起源は古く中国の青銅器時代にはすでに広く使用されていたと言われ、日本では古墳時代の中頃に朝鮮半島から伝えられたとされています。ろくろの動力は時代とともに変わってきましたが、ろくろを使い陶器を作る作業は未だに熟練を要する作業であり、職人技とも言えます。陶土に比べて磁土は粘り気が少ないので、技術力がないと分厚いものしか作れません。さらに乾燥工程で割れやすく牛ベラなどの道具を使うことで手早く均一の厚さを出し、土に圧力を加え締めることで形の崩れや乾燥後の割れ防止などの工夫がされています。
回転は時計回り(右回転)が一般的ですが、一部地域では反時計回り(左回転)のろくろが用いられている地域もあります。九谷焼では削りの作業をする時のみ反時計回り(左回転)にします。
宮腰徳二(みやごしとくじ)さん
宮腰徳二(みやごしとくじ)さん
粘土屋さんは僕がこの世界に入った時はまだ4軒ぐらいありました。4軒あれば粘土って選べるけど、今はもう2軒しかないので最近は選べなくなりました。この粘土って餅つきみたいに杵でつく「スタンパー」で製造されるものと、大きな樽の中に丸い石がいっぱい入っていて、それを転がすことによって潰していく「ミル摺り」っていう製造方法の粘土があるんですけど、「ミル摺り」の粘土だと粒子は一定になりすぎちゃってあまり曲げたりするのには向かないんです。
粘土屋さんは僕がこの世界に入った時はまだ4軒ぐらいありました。4軒あれば粘土って選べるけど、今はもう2軒しかないので最近は選べなくなりました。この粘土って餅つきみたいに杵でつく「スタンパー」で製造されるものと、大きな樽の中に丸い石がいっぱい入っていて、それを転がすことによって潰していく「ミル摺り」っていう製造方法の粘土があるんですけど、「ミル摺り」の粘土だと粒子は一定になりすぎちゃってあまり曲げたりするのには向かないんです。
「スタンパー」のように杵でついたやつというのは粒子が円だったり、三角やったり四角やったり、いろんな粒子がぎゅっと集まっているため、いろんな形に変形させても形が保てるという利点があります。「スタンパー」の土は、どっちかというと荒いです。ミルで摺ると機械的になりすぎて細かすぎる。ミルで摺った土は、形をいびつにしようとすると無理がかかっちゃって切れることがあります。だから型打ちに関しては向いてない。スタンパーでついた土を使っています。
「スタンパー」のように杵でついたやつというのは粒子が円だったり、三角やったり四角やったり、いろんな粒子がぎゅっと集まっているため、いろんな形に変形させても形が保てるという利点があります。「スタンパー」の土は、どっちかというと荒いです。ミルで摺ると機械的になりすぎて細かすぎる。ミルで摺った土は、形をいびつにしようとすると無理がかかっちゃって切れることがあります。だから型打ちに関しては向いてない。スタンパーでついた土を使っています。
ろくろを使う時はほとんど最高速に近いです。そうじゃないと作業効率が悪いので。だから学校でろくろのひき方の授業をさせてもらったのですが、やっぱり最初のうちはみんなびびってしまって低速でやろうとするのですが「そうじゃないんだよ」って伝えます。勢いです。要は力と反比例してぐっとやるから。ゆっくりだと粘土の力に逆らえない。逆らいながら芯を出していくのです。
ろくろを使う時はほとんど最高速に近いです。そうじゃないと作業効率が悪いので。だから学校でろくろのひき方の授業をさせてもらったのですが、やっぱり最初のうちはみんなびびってしまって低速でやろうとするのですが「そうじゃないんだよ」って伝えます。勢いです。要は力と反比例してぐっとやるから。ゆっくりだと粘土の力に逆らえない。逆らいながら芯を出していくのです。
ゆっくりだと芯を出せない。芯が出ているか確認するために、ろくろを回転させながら前後左右に無意識に頭を動かして確認しながら進めます。その動作を見た人から、よく「アル中なんじゃないか」って心配されるのですが(笑)芯を見ているのです。
ゆっくりだと芯を出せない。芯が出ているか確認するために、ろくろを回転させながら前後左右に無意識に頭を動かして確認しながら進めます。その動作を見た人から、よく「アル中なんじゃないか」って心配されるのですが(笑)芯を見ているのです。
プロフィール
石川県小松市出身。18歳で加賀市の妙泉陶房に就職。20年以上勤務した後独立し、奥様の実家の能美市で作陶を開始。自らの作品発表や作家さんへの素地提供に加え、絵付け作家とのコラボレーションや研修所でのろくろ技術の伝承など、精力的に活動中。
プロフィール
石川県小松市出身。18歳で加賀市の妙泉陶房に就職。20年以上勤務した後独立し、奥様の実家の能美市で作陶を開始。自らの作品発表や作家さんへの素地提供に加え、絵付け作家とのコラボレーションや研修所でのろくろ技術の伝承など、精力的に活動中。